想いを大切にする。エピソード

想いを大切にする。エピソード

2019.6.13お孫さまからの「お別れの言葉」で感じた【想い】の表し方

お葬式は一見、どれも同じように見えてしまうかもしれません。

しかし、100人いれば100通りの「想い」があり、決してどれ一つ同じお葬式はないのです。

私たち大の葬祭スタッフは、ご家族の大切な「想い」をしっかり感じとり、つなぐことを使命としています。

 

「想いを大切にする。エピソード」では、お葬式のワンシーンから生まれた、大切な想い出のストーリーをご紹介させていただきます。

 

 

最近のご葬儀には、お孫さまのお姿もちらほら

 

想いを大切にするエピソードNo28-1

 

新聞のお悔やみ欄を見ると、お亡くなりになられた方の多くが80〜90代の高齢者の方です。高齢化の現状は葬祭業界においても例に違わず、故人様のご年齢は高くなっていく一方です。

 

故人様のご葬儀にはお孫さまが列席されるケースも多く、式中のお別れの言葉も自然とお孫さまが行われる傾向が多くなっております。

 

大切なお孫さまに見送られた2つのエピソード

 

そのようなご葬儀に携わらせていただくなかで、「想いを大切にする。」ということにおいて、心を打たれた2つの事例を紹介いたします。

 

お別れの言葉を担った、お孫さまたち

 

まず1つ目のエピソードは、【家族葬】をされたご遺族様のお話。

 

故人様にはお孫さまが10人いらっしゃいました。

打ち合わせをさせていただくなかで、「せっかくだから、お別れの言葉は孫たちにお願いしよう」と喪主様の一声で、お孫さまたちの登場が決定しました。お孫さまの年齢は、下は2歳から上は中学生までいらっしゃいましたが「するする!」という子、「やだ、恥ずかしい」と頑なな子、まさにみんなの意見は十人十色でした。

 

そんな賑やかな話し合いの末、最初の一人がお別れの言葉を伝え、最後にみんなで「ありがとう」と声を合わせて言おう、ということになったのです。

 

涙が止まらない、想いがあふれたお孫さまたち

想いを大切にするエピソードNo28.-2

 

そしてご葬儀の日。

ご葬儀も終盤に差し掛かったところで、お孫さま一同の登場です。

 

昨晩から何度も息を合わせて「ありがとう」のタイミングを練習していたそうで、

式の最中も「自分たちの役割をしっかり全うするぞ!」という緊張感をそれぞれお持ちになっており、なんだか表情がしまって見えました。

 

正直、大人たちは「うまくいくのだろうか?」と一抹の不安はあった様子…。

司会のものより、お一人ずつお名前が呼び上げられ、前へ進みます。

そして、ついに代表のお孫さまがお言葉を述べられる番がやってきました。

緊張したおももちながらも、丁寧に、しっかりとお別れの言葉を述べられると、その目には涙がいっぱいあふれていました。すると一列に並んだお孫さまたちもそれに共鳴するかのように、次々に涙ながらにお別れの言葉をおっしゃり始めたのです。

その様子にまわりの大人たちも心を打たれすすり泣く場面も…。

 

それはそれは、感動的な一コマでした。

故人様が生前、10人のお孫さまを平等に優しく接していたことが、こちらにも伝わるご葬儀でした。

 

さよならの手紙は、そっと棺の中へ

想いを大切にするエピソードNo.28-3

 

 

2つ目は【一般葬】での出来事。そこにはお孫さまが5名ほどいらっしゃいました。

そのお孫さまの一人が、ご葬儀が始まる前からずっと手に手紙を持たれているのをお見かけしたので、私は「ご葬儀の際に読まれませんか?」と、お声をかけてみたのです。

 

しかしそのお孫さまはお手紙を携えていたのが自分1人だったせいもあり、恥ずかしそうに無言で首を横に振られました。

 

それから、お花入れの際、お母さまに誘導されながら、棺にお手紙を入れられておりました。

きっとだれにも教えたくない、大好きだったおばあさまにだけ伝えたい想いがそのお手紙には込められているのだと感じ、その後のご葬儀も慎ましく進行させていただきました。

想いを受け止めてカタチにすること、促すこと

通常「お別れの言葉」のシーンが多いのは【一般葬】ですが、今回ご紹介した2つのエピソードでは【家族葬】のなかで「お別れの言葉」をお伝えするという、従来のご葬儀の固定概念にとらわれない発想で対応させていただきました。

 

「お別れの言葉」はご葬儀のなかでも故人様とその方との生前のエピソードを、参列していただいたみなさまに知っていただく大切な機会です。

 

そんな重要なワンシーンを私どもスタッフが、ご家族様やご遺族様に強要して、あたかも「見せ場」のように作り込むことは決してしたくありませんし、そうしてはならないと考えています。

 

私は常にその心持ちを忘れずに、これからも想いを感じ取る努力をしていきたいと思います。