想いを大切にする。エピソード

想いを大切にする。エピソード

2018.10.09一枚の紙がもたらす穏やかなるお別れ

お葬式は一見、どれも同じように見えてしまうかもしれません。

しかし、100人いれば100通りの「想い」があり、決してどれ一つ同じお葬式はないのです。

私たち大の葬祭スタッフは、ご家族の大切な「想い」をしっかり感じとり、つなぐことを使命としています。

「想いを大切にする。エピソード」では、お葬式のワンシーンから生まれた、大切な想い出のストーリーをご紹介させていただきます。

 

長いこと郷里を離れていた喪主様のためにできること

 

想いを大切にするエピソードNo.20-1

 

ここ最近の私の仕事としては、アテンドに入ることが多くなってきました。  

 

アテンドのお仕事のなかには、お式の流れを説明する役割があるのですが、その時に少し工夫をしてみたら、よりスムーズにご遺族様も安心してお式に臨めるかもしれないと考え、思い切ってやってみたことがあります。

 

 

少し前のお式でした。とあるご葬儀が執り行われることになりました。

 

喪主様は18歳で故郷を離れてから、現在まで生活拠点は県外にある方でした。故人様であるお父様が急逝され、ご実家であるこちらにご葬儀のため帰っていらっしゃいました。

 

私はお通夜の前に、お式の説明をさせていただきました。

 

喪主様は「わかりました。なんとかします」とおっしゃられたものの、どことなく落ち着かない、不安そうな雰囲気でいらっしゃいました。

 

それもそのはず。地元とはいえ生活拠点は長らくこちらではないので、その土地のご葬儀の特性や手順など、すんなり頭に入るはずもなく。しかも突然の喪主としての役割に戸惑いを隠せないご様子でした。

 

そこで私は僭越ながら、「再度説明しましょうか?」とお声がけさせていただきました。

 

喪主様は「大丈夫です」と言われましたので、「ここで深追いするのも」と思い、その時はその場でこのお話は終えさせていただきました。

 

作法を紙にしたためることで、よりわかりやすく伝える

 

想いを大切にするエピソードNo.20-2

 

お葬式というものは、無宗教と言われる日本のなかでも宗教を感じられる数少ない機会です。宗教はもちろん、環境や地域によってお葬式にまつわる習わしなど、異なる場合もあったりします。

 

ついにご葬儀の日がやってきました。

 

火葬は後火葬で、お寺様のお作法や、喪主様が動き回らなければならない場面もあり、見るからに喪主様はせわしなく動かなければならない状況でした。

 

その様子を拝見して「こちらの口頭の説明だけでは不足かもしれない」と思い、お作法や出棺後の動きを簡単にまとめた紙をお渡ししました。

 

すると喪主様をはじめ本家の方も頷きながら説明を聞いてくださり、ご不明な点は質問を投げかけてくださり、スムーズにご理解いただけました。

 

私はこの手順や作法を書き留めた一枚の紙に壮絶な効果を感じ、少しでも手間をかけることの大切を知る、とても貴重な経験をさせていただきました。

 

基本は口頭でお伝えし、わかりやすい説明を心がけていますが、本家の方の複雑な動きがあったり、そのお寺独特のお作法がある場合などは、それらをまとめた紙をお渡しして式説をすることを心がけております。

 

こちら側の少しの手間と工夫で、少しでも心のご負担が軽減され、穏やかにお別れができるよう、私たちは常に最良のご提案をしていきたいと考えております。